〈社会人野球〉シティライト岡山 “レギュラー争いに燃える”2年目内野手コンビ 谷口蓮選手、小木曽翔理選手インタビュー

〈社会人野球〉シティライト岡山 “レギュラー争いに燃える”2年目内野手コンビ 谷口蓮選手、小木曽翔理選手インタビュー

社会人野球の二大大会のひとつ「日本選手権大会」を前に、出場権を懸けた熱い戦いが現在各地で繰り広げられています。「シティライト岡山」にとっても負けられない戦いとなる中国地区最終予選。その開幕を目前に控え、レギュラー争いに燃える谷口蓮内野手小木曽翔理内野手にお話をうかがいました。
シティライト岡山のインタビュー第5弾です。

 
▼過去インタビューはこちらから
第1弾 “全国ベスト8へ” キャプテン丸山高明選手インタビュー[記事はこちら
第2弾 1年目から守備の要を担う“期待の新人” 谷本大晟選手インタビュー[記事はこちら
第3弾 “勝負の3年目バッテリー” 米田知弘投手、江川航捕手インタビュー[記事はこちら
第4弾 “打線の主軸”ベテランコンビ 谷雄太選手、小竹一樹選手インタビュー[記事はこちら

 
 

リモート取材中の小木曽選手(左)、谷口選手(右)

 
 
――まずはシティライト岡山への入社のきっかけを教えてください。
 
小木曽  僕の出身大学(=岐阜聖徳学園大学)の当時のコーチがシティライト出身の方でした。その方の紹介でタイミングよくセレクションのお話をうかがい、参加。そして入社が決まりました。
 
谷口  僕は逆にそんなにすんなりとはいかなくて…。大学卒業のタイミングで色々な企業チームのセレクションを受けたんですが、入社が決まらずにいました。野球を辞めようかなという思いもよぎりましたが、それでもやはり企業チームで野球をやりたいという思いが強く、「一旦クラブチームへ行って2年頑張って、その後セレクションに再チャレンジしよう。その時にダメだったら野球を辞めよう」と決めました。そして2年後、色々なところへ受けに行き、その中でシティライトへ入社することができました。

 
 
――谷口さんは少し苦労されながらも社会人野球の道を選ばれたということですが、それほど「社会人野球をやりたい」と思ったのはなぜですか?
 
谷口  僕は入社前、関メディ(=関メディベースボール学院)というところに通っていたんですが、そのチームは少し特殊で、選手たちは学生なんですがチームとしては大学野球ではなく、社会人野球登録になります。そのため、高校卒業してすぐの頃から社会人野球を知って、その楽しさや厳しさをとても魅力的に感じていました。昔はプロ野球選手になりたいという思いもありましたが、今はもう社会人野球で東京ドームや京セラドームでプレーしたいというのが一番の目標になっています。

 
 
――社会人野球の魅力とは具体的にどんなところでしょうか?
 
谷口  関メディ時代に実際に企業チームと対戦して、こんなにもガチで、大のオトナが一球に対して涙を流したり、本気で戦っているんだなというのを肌で感じて。その時に、社会人野球っていいなと強く思いました。また、僕は入社以前にシティライトとも練習試合をしたことがあったんですが、強いチームというイメージがあったし、特にバッティング面ですごく打つ印象を持っていました。入ってみたら、やっぱり良いバッターが多くて。それにとにかく、丸山キャプテンが全国にいくことに対して熱い人で、周りのみんなも感化されるというか、そこに想いが乗っかって…そんなところもシティライトの魅力ですね!
 
小木曽  僕は、入社前の大学時代はリーグ戦だったので、一回負けても次がありました。でも社会人は基本的に一発勝負です。一回負けたら終わり、だからこそ一回のミスもチームのその後に大きく影響してしまいます。なので、試合を見ていてもその緊張感というものが伝わってくるし、実際に自分が一年目にそれを経験してみて、その中で戦う選手たちは本当にすごいと思いました。

 
 

 
――2021年入社のお二人ですが、社会人野球選手としての一年を昨年経験してみて、いかがですか?
 
谷口  僕がクラブチームで野球をしていた頃は、一日仕事をしてから夜集まって練習する毎日でした。それを経験している身からすると、しっかりとした企業で働く環境もありながら、朝から昼までは仕事、そのあとは野球に専念できる時間がある、それが本当にありがたいです。
 
小木曽  午前中に仕事をして、そのあとは野球をしてという毎日、充実しています!!

 
 

 
――同期入社のお二人はお互いをどんな選手だと感じていますか?
 
谷口  同期ですが年齢は僕の方が上で。でも、小木曽は本当に人懐っこくて(笑)誰にでも愛されるキャラクターです。小木曽がヒットを打ったり良いプレーをしたりすると、本当にチーム全体が盛り上がる、それがすごいなと思います。
 
小木曽  なんか僕は、ひとに元気を与えることができるようなんです(笑)なので、自分自身元気を忘れずにプレーしています!!

 
 

 
――これまでの取材の中でも、ムードメーカーのような存在として小木曽さんのお名前があがることが度々ありました。谷口さんから見てもやはり小木曽さんはそのような存在でしょうか?
 
谷口  そうですね。これまでずっと野球をやってきた中で、チームにはムードメーカーという存在がそれぞれいましたが、彼はまた今までの人たちとは違った独特な雰囲気を持っています。言葉を選ばずに言うと・・・能天気!人を笑顔にするおばかさん(笑)彼のことを嫌いという人は絶対いないです!!ほかの選手ともよく話しますが、「小木曽って人間は本当に裏表がないな」ってみんなが言います。どこにいても笑顔だし、明るく話してくれる人間。狙ってボケたり笑わせようとするわけではなくても、周りから見たら面白い。素の小木曽から自然に出る楽しい雰囲気が、チームの空気を良くしてくれていると思います。
 
小木曽  僕自身、“チームを盛り上げるために”という意識を特別持ってやっているわけではないんですが、自分が打ったりした時にはみんなが喜んでくれて、ベンチも盛り上がってるなとは思います。自分のアクションで流れがガラッと変わるかもしれないので、ひとつひとつのプレーを大事に頑張っていきたいです!

 
 

バッティング練習中の谷口選手

――小木曽さんから見て谷口さんはいかがですか?
 
小木曽  谷口さんは一言で表すと努力家です。チーム練習が終わった後も一人残って練習する姿をよく見かけていたので、チームいちの努力家なんじゃないかなと思います。

 
 
――谷口さんの練習の姿勢については、(取材に同席の)丸山キャプテンも評価されていましたね。
 
丸山  監督さんが弊社の社長と話をしたそうなんですが、去年試合に出られなかった谷口が今年からスタメン起用されるようになってきたのは、普段から一生懸命練習している姿を評価してのことだったと聞きました。小木曽も同じく、起用にはそういった背景がありましたが、次第に結果も出るようになってきました。チームとしても去年からより一層まとまってきたように感じますが、それはこの二人のようなひたむきな努力をしている選手の存在があってこそです。これからスタメンでどんどん出るようになってほしいですし、その姿勢でも結果でも、チームを引っ張る存在になっていってほしいです。

 
 
――小木曽さんや丸山キャプテンからの言葉を受けて、谷口さんいかがですか?
 
谷口  僕は去年、あまり試合に出ることができませんでした。経歴で言っても、甲子園に出たり強豪大学の出身だったりという選手が大勢いる中で、自分は“エリート”というものから一番遠い人間で、チームで一番野球が下手だと思っています。だから、「とにかくがむしゃらに頑張ってくらいついて、その中で与えられた小さなチャンスを掴む」ということしか考えていないし、それが自分がチームのためにできることだと思っています。チャンスをものにする、そのために日々努力しています。

 
 

試合中の谷口選手(写真:本人提供)

――まもなく選手権の予選が始まりますね。目標や、そのために取り組んでいることなどあれば教えてください。
 
谷口  チームとして、「なんとしてでも全国大会に行く」という思いはやっぱり強いです。個人としては、レギュラーとして試合に出るのが今一番の目標です。セカンドのレギュラーを取りたいと思います!代打で一発ホームランというバッターではないので、今の僕に求められるのはやっぱり守備とか走塁、バッティングで言えばバントとか、そういう細かい仕事だと思います。そういったものをきっちりと決めきる、そのための準備を常日頃徹底することを心がけています。数をこなさないと不安になるタイプなので、誰よりもやっておかないとという思いで取り組んでいます。
 
小木曽  チームとして意識していることはやっぱり全国大会でのベスト8。個人としては、谷口さんと同じで、レギュラーとして試合に出るということが最大の目標です!

 
 

 
――レギュラーを勝ち取るためのポイントとなるのは、どういうところだとお考えですか?
 
小木曽  自分がレギュラーを取れなかった原因はバッティング。打てる日と打てない日の差が激しかったなと思います。去年は、試合の時にボールをすごく見てしまって積極的にバットを振れませんでした。今年はもう割り切って、なんとかなる精神で打席に入ってバットを振るようにしています。そのせいか、ちょっとずつ結果もついてくるようになりました。

 
 
――社会人野球の魅力に関して、小木曽さんから「一発勝負だからこその緊張感」というお話もありました。そのような状況でも良いパフォーマンスをするために、何か工夫していることや試合前のルーティンなどはありますか?
 
小木曽  僕は、試合前に頭を使うダッシュをよくしています。数字を使って指示を出してもらって、その数字にあわせて左右どちらかに走り出すというようなものです。直前に脳を活性化してから試合に臨むようにしています。
 
谷口  僕は、ルーティンは作りたくないタイプです。もし作ったら、それができなかった時に不安になっちゃいそうで…。
今年のJABA岡山大会、公式戦初スタメンのチャンスをもらいましたが、やっぱり試合前はものすごく緊張しました。始まってからもふわふわしている感じで、でも、その時に丸山キャプテンから「結果は後からついてくる」と声をかけてもらいました。その一言で、「良いところを見せようとか思わずにとりあえずがむしゃらにやっておけば、きっと結果はついてくる」という気持ちに切り替えられて、それだけを考えて試合に向き合うことができました。
 

試合中の小木曽選手(写真:本人提供)

――そういった声かけなども非常に大切ですね。
 
小木曽  そうですね。去年は、負けた試合を振り返ると、やっぱりベンチからの声も少なくて勢いが無かったりしたように感じます。今年は、勝ち負けの状況に関わらず、ベンチ内や選手同士すごく声を掛け合って、チーム状況が良くなってきたと思います。
 
谷口  去年と比べるとより一層チームとしてまとまってきたかなと思います。個人個人の全国に行きたいという気持ちが強くなって、それが全体として集まった時にチームとしてのまとまりに現れているし、それがまた丸山キャプテンを筆頭に全国へ向かう気持ちの高まりに繋がっていると思います。

 
 

 
――“まとまり”ということで言うと、シティライトさんは試合や練習の外でも選手同士非常に仲が良いとうかがっています。特に仲が良い選手はいますか?
 
小木曽  僕は、同じ職場の坂口さん(=坂口湧希外野手)とは、よくオフ前夜に寮で一緒にお酒を飲んだりします。普段はすごく真面目な方ですが、自分がボケたりした時にはツッコんでくれる優しい先輩です。入社7年目の大先輩ですが、普段から仲良くしてもらっています!
 
谷口  僕は、江川(=江川航捕手)、田嶋(=田嶋大聖捕手)と3人でいることが多いです。特に江川は同い年ということもあって、ごはんに出かけたりなど誰かと遊ぶとなったらとりあえず江川、というほど一番仲良しな選手です。

 
 
――お二人がチームの中で注目選手をあげるとしたらどなたですか?
 
小木曽  僕は、金津選手(=金津知泰投手)です!コントロールがすごく良い。試合を作れて、安定しているピッチャーです。大きな大会とか大事な試合でも、この選手が投げれば勝てるんじゃないか、と思われるようなピッチャーなので頑張ってほしいと思います。
 
谷口  僕は、先ほども名前をあげましたが、江川と田嶋には今年さらに期待したいと思っています。
それともうひとり、山下選手(=山下聖也投手)!シティライトには今年入社ですが、僕はクラブチーム時代から一緒だった選手です。これまでの様子だと、満足する結果を出せていないとたぶん山下選手自身も感じているかと思いますが、僕はクラブチームにいた時、もっと良い成績を近くで見ていたこともあって、ここ(シティライト)でももっと活躍できると信じているし、それによってチームを良い方向に導ける、そんな選手だと思うので期待したいです。

 
 

 
――選手権予選に向けて期待も高まりますが、どのような戦いが予想されますか?
 
谷口  丸山キャプテンが一番バッターなので、やはりそこで先頭が出ると非常に勢いづきます。そして四番の小竹さん(=小竹一樹内野手)が返して得点。そのあとも良いバッターが続きますが、勢いということで言うと谷本(=谷本大晟内野手)がカギになってくると思います。良い場面でまわってくることが多いので注目です。
 
小木曽  僕は逆に、守備。守り勝つのが大事だと思っています。野球は点を取られなければ負けないスポーツなので、ピンチの場面でも冷静になれる力が勝ち抜くためには必要だと思います。自分自身打撃より守備の方を得意としているので、練習中のノックひとつにしても手を抜かずに取り組んでいます。

 
 
――大会には、チームや社会人野球のファンの皆さまも応援に駆けつけると思います。シティライトでは、応援グッズも販売されていますね。
 
谷口  はい!自分の名前のタオルだとか、そういうものを作ってもらえることは当たり前ではないと思うので、出してもらえていることにまずは感謝したいです。そのうえで、やっぱり自分のものを持ってもらえたら嬉しいですし、もし試合中にそれを見れたりしたらテンションも上がってより頑張れると思います。なのでぜひ、谷口のグッズを買ってください!お願いします(笑)
 
小木曽  谷口さんと同じ気持ちですが、やっぱりスタンドを見た時に自分の名前のタオルがあったりしたらすごく嬉しいので、僕のタオルもぜひ買ってください!!(笑)

 
 
――最後に、応援してくださる方々へ一言お願いします。
 
谷口  全国大会、絶対に行きます!個人としても、レギュラー取ってドームでプレーしたいので頑張ります!僕の、がむしゃらにやっているプレーをぜひ見ていただけたらなと思います。応援お願いします。
 
小木曽  チームの目標の全国大会ベスト8、これをしっかり果たしたいです。個人としては、今年が勝負の年だと思うので、レギュラーになってしっかり活躍して、良いところを見せたいと思います!

 
 
 
◯インタビュー選手紹介

谷口蓮(たにぐち れん)
1998年2月28日生まれ 兵庫県出身
英真学園高校 – 関メディベースボール学院 – OBC高島(クラブチーム) 2021年入社
右投両打 内野手

 

小木曽翔理(こぎそ しょうり)
1999年2月26日生まれ 岐阜県出身
大垣日本大学高校 – 岐阜聖徳学園大学 2021年入社
右投右打 内野手

 
 
■「シティライト岡山 硬式野球部」
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